愛かわらずな毎日が。
同期と言えども、私と香織以外は大卒だ。
ふたつ年上の井沢と中里は、28にしては落ち着きがないと思う。
中身が伴っていないというか。
福元さんと4つしか違わないのに、その差は10以上も違うように感じる。
私は営業を経験したことがないし、自分がデキる人間だとも思わないから、エラそうなことは言えないけれど。
もし井沢と中里が、と考えると。
「たぶん無理だろうな」って結論に至る。
福元さんが営業所に異動になったのは、業績不振だった営業所を立て直すためだと、以前耳にしたことがあって。
もし、今の井沢と中里が福元さんと同じ立場に立たされたとしたら。
福元さんと同じようにできるのだろうか。
たった一年やそこらで、役員たちを満足させられるような結果を残せるのだろうか。
たぶん、無理。
「今のままでいい」なんて言ってる人間に、できるわけがない。
井沢と中里は。
『外の世界を見ることも大事かな、と思って。
いくら内勤だからといって、社内のことしか知らないなんて、つまらないだろ?』
外に目を向けることも、現状から抜け出したいと思ったこともない私を、連れ出してはくれないだろうし。
『忘れてた緊張感を思い出せたんじゃない?』
きっと、そんな言葉をくれたりもしないだろう。