愛かわらずな毎日が。

へぇー、とか。ふぅん、とか。

にやけた顔で私を見るふたりは、もしかしたら、というよりは、きっと。


きっと、私の気持ちに気づいてる。


だからこそ、

「なによ、そのにやけた顔は」

と、口にすることができなかった。


その言葉を口にしたあとの、そこからはじまる会話の内容を。


最終的に行き着く言葉が、

「福元部長のこと、好きなんでしょう?」

だということを。


想像してしまったから。


もちろん、このままずっと内緒にしておくつもりはないし。

できるだけ早く打ち明けられたら、とも思ってる。


けど、今は。

日を追うごとに大きくなっていく福元さんへの想いを他の誰かと共有するよりも、私だけのものにしておきたい。

その想いのほうが強いのだ。



「さて、と。仕事、仕事」

私は、ふぅっと息を吐き出すと、机の上に置かれていた田辺部長からのメモを手に取った。


「あっ!私、後片付けの途中でした」

パッと広げた手のひらを口の前に置いてそう言った森下が、

「そうそう。ケーキですけど、間宮さんの分、残してありませんからね」

そう付け足すと、フフンと鼻を鳴らして私に背を向けた。


「べつに、いいもん」

森下に届くか届かないかというくらいの声でそう言うと、机の上に積まれたファイルに手を伸ばした。

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