スノードーム




絶対起きないと思ったと言われてしまえば、言い返す言葉もない。


確かに昨日はいろいろあって。

気の済むまで泣いてからは、あっという間に寝入ってしまった。


正直、いつ目蓋を閉じたのかも覚えてない。


ヨシくんが部屋を出ていったのにも気付かなかったんだから、きっと起こされても起きなかったと思う。


…でもきっとヨシくんも私が起きないようにそっと部屋から出たんだろうな。


そういう優しさで、気付かないうちに私を甘やかすんだ。




「あ、今日の夕飯カンナん家で食べるって聞いた?」




本当甘やかされてるよなぁ…と思っていると、突然思い出したようにそう言ってコテっと首を傾げるヨシくん。




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