スノードーム




しかし私の驚きはそれだけでは終わらない。




「お、綾人やっぱここにいた」




ニパッと笑いながら私の視界に入ってきたのは思いがけない人物で。

思わず体の動きが止まった。


え、何で先輩がここに?




「やっぱ暖かいなーここ」




突然の先輩の登場に完全に思考がストップしてしまった私とは対照的に、"さみー"と両腕を擦りながらいつものお日様みたいな笑顔で図書室の中に足を進めてくる先輩。


何故先輩がここにいるのか。

まったく見当が付かない。


確か今日、三年生は進路説明会だかなんだかがあるとかで授業は早く終わったはず。


先輩ももう家に帰っていると思っていたのに。




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