雪人
「こい、シュレリア」
ルイの言葉に反応するように木々が騒めき、一陣の風が通り過ぎる。通り過ぎた後、ルイの肩に人間でいえば三、四歳の少女がのっていた。ただ人間と違うところは背中に緑色をした二翼を生やしているとこだけだ。
「ルイ〜呼んだ〜?あっエミ〜久しぶり〜」
子供特有の高く可愛らしい声で語尾をのばし、ルイの頬っぺたをペチペチ叩く。それに飽きて周りを見渡すと、エレミールを見つけ、笑顔で手を振る。エレミールもその少女と知り合いのようで同じように手を振る。
言い合いをしていた三人も場違いな子供の可愛らしい声に、不思議に思い声が聞こえた方を向くと、ルイの肩に少女が乗っていた。その顔は驚いた表情であった。みんなの視線がシュレリアと呼ばれた少女に集中するのを見て、ルイは自分の肩に乗っている少女のことを話し始める。
「こいつはシュレリアといって、風の中級精霊。俺と契約して、主に偵察や補助要因として使役する。まあ、稀だが勝手に戦闘に参加することもある」
「ルイ〜説明間違ってるよ〜中級精霊の上なの〜。それに〜勝手にじゃなくて〜手伝おうと思ったの〜」
「だそうだ。一切質問は受け付けない」
ルイの説明にエレミール以外は唖然とし閉口している。ベスがシュレリアに指を差して口を開く。
「俺、精霊なんて始めて見た……」
「ああ、俺もだ……」
「私も……」
口々にシュレリアを見て感想をいう。感想を言われたシュレリアといえば、エレミールと笑顔でじゃれあっていた。二人を見ているとまるで年の離れた姉妹のようだ。
「レジスタンスのアジトに連れていってくれないか?」
「ん……いいだろうと言いたいところだが、そんな簡単にアジトに連れていくわけにも行かない。それより、お前達はいったい何者なんだ?精霊と契約してたり、こんな大きい結界まで展開できるなんて只者じゃないだろ?」
「その質問には答えない。お前達のリーダー――ミフレに一様依頼された身なんだよ」
ルイの言ったことに驚きの表情を隠せない五人。なぜ知っているのかと思うが、それ以上に恐ろしさを感じる五人。
ラキアと呼ばれた男性が代表して言う。
「うちのリーダーを知ってるってことは本当に依頼されたんだろうな……ついてこい、案内する」