雪人
その行動にウルフは、威嚇するために大きく口を開いた。開いた口から見える鋭利に尖った牙が列なっているのが見える。尖った牙を見たベスは恐怖心が芽生え、じりじり詰め寄っていた動きが止まり、思わず後退する。それを見たウルフはこれみよがしに後退するベス目がけて、口を開き飛び掛かっていく。
「―――!」
ベスは声にならない悲鳴を上げ、目を瞑り、ウルフに向かってがむしゃらに剣を突く。グサッと肉を裂く生々しい感触が腕に伝わり、全身へと駆け巡る。その初めての感触にベスは鍔から手を離し、瞑っていた目を見開く。目の前には牙でベスを噛み付こうとしていたウルフへと、口内に突き刺さる剣が視界に映る。急いで後づ去り、口をパクパク閉口させるベス。 ウルフは口から緑の液体を流しながら地に伏して絶命した。
ベスは絶命したウルフなど視界に映らず、ただボーッと虚ろな瞳で自分の掌を見つながら考えていた。
初めての魔物との遭遇
命のやりとり
死への恐怖
肉を裂く生々しい感触
全てがベスの心へと重くのしかかる。相手は魔物とはいえ、自分はこの手で相手の命を終わらしてしまった。これから先、レジスタンスに所属している以上、多くの命を奪ってしまうかもしれない自分に恐かった。
ベスは震える手を見つめて強く握る。それでも震えの止まらない自分に誰かの手が置かれる。ベスは自分の手に置かれた人物を見る。
「ラキ……ア……さん」
「………」
「俺は初めて……命を殺しました……」
ラキアは俯いて震える声で話すベスを黙って見つめる。ベスは続ける。
「魔物と同じように人の命もこの剣で簡単に終わらせれることを……知りました。今までの俺は強がっていただけの……ただのガキです」
「それがわかっただけでもよかったじゃないか、ベス。気落ちするな」
「強くなりたいんです……力だけじゃなく……心の強さも……」
ラキアは暖かく優しい瞳をベスに向け、腰を下ろしているベスを立たせる。立ち上がったベスの瞳は、強い意志の宿った瞳をしていた。ラキアはベスの肩を軽く叩く。
「戻るぞ、ベス」
「……はい」
ベスはウルフから剣を抜き、緑の液体を一振りして払い、鞘に収める。そして、ラキアの後ろ姿を追っていった。
「―――!」
ベスは声にならない悲鳴を上げ、目を瞑り、ウルフに向かってがむしゃらに剣を突く。グサッと肉を裂く生々しい感触が腕に伝わり、全身へと駆け巡る。その初めての感触にベスは鍔から手を離し、瞑っていた目を見開く。目の前には牙でベスを噛み付こうとしていたウルフへと、口内に突き刺さる剣が視界に映る。急いで後づ去り、口をパクパク閉口させるベス。 ウルフは口から緑の液体を流しながら地に伏して絶命した。
ベスは絶命したウルフなど視界に映らず、ただボーッと虚ろな瞳で自分の掌を見つながら考えていた。
初めての魔物との遭遇
命のやりとり
死への恐怖
肉を裂く生々しい感触
全てがベスの心へと重くのしかかる。相手は魔物とはいえ、自分はこの手で相手の命を終わらしてしまった。これから先、レジスタンスに所属している以上、多くの命を奪ってしまうかもしれない自分に恐かった。
ベスは震える手を見つめて強く握る。それでも震えの止まらない自分に誰かの手が置かれる。ベスは自分の手に置かれた人物を見る。
「ラキ……ア……さん」
「………」
「俺は初めて……命を殺しました……」
ラキアは俯いて震える声で話すベスを黙って見つめる。ベスは続ける。
「魔物と同じように人の命もこの剣で簡単に終わらせれることを……知りました。今までの俺は強がっていただけの……ただのガキです」
「それがわかっただけでもよかったじゃないか、ベス。気落ちするな」
「強くなりたいんです……力だけじゃなく……心の強さも……」
ラキアは暖かく優しい瞳をベスに向け、腰を下ろしているベスを立たせる。立ち上がったベスの瞳は、強い意志の宿った瞳をしていた。ラキアはベスの肩を軽く叩く。
「戻るぞ、ベス」
「……はい」
ベスはウルフから剣を抜き、緑の液体を一振りして払い、鞘に収める。そして、ラキアの後ろ姿を追っていった。