雪人
手を向けられたルゲイエは殺されると思い、血の気が無くなってきた顔が青ざめる。
「聖なる水は優しく体を包み、傷ついた体を癒す。ウォーターエイド」
呪文を唱えて魔法名を呼ぶと、ルゲイエの体が薄い水色の透明な液に包まれる。すると、みるみる内に出血していた場所が徐々に塞がっていき、血が止まった。
ルゲイエはきょとんとした表情で成り行きを見ていた。出血が治ったのに素直を喜びたいが、腕がもうないので複雑な表情をする。
その表情に気付いたエレミールは言葉を掛ける。
「なくなった腕のことは心配しなくていいわ。無くなった腕を持って本部に行けば治るわ」
その言葉を聞いたルゲイエは安堵の表情を浮かべた。
ルゲイエの出血が無くなっていき、塞がったのをずっと何もせず苛立ち気に黙って見ていたルイは、一階に繋がる階段の方に歩いていく。
エレミールは歩いていくルイに向かって大きな声で呼び掛ける。
「まって!何処に行くの!?」
「俺が何処にいこうがお前に関係ない。それになぜあいつを助けた」
ルイは呼び止められ階段の手前で立ち止まり、自分を呼んだ人物に冷めた目で睨み付ける。
エレミールはその目にたじろぎながらも、精一杯に言う。
「ルイにこれ以上手を汚さないでほしいからよ!」
「そんなことか…くだらないな」
「くだらなくないわ!
私にとっては大事なことよ…ちょ、ちょっと待って!」
ルイはエレミールの言うことに耳を傾けず、階段を降り、あちこちに死体があり血が固まってしまって赤黒くなった元は白かった地面を歩いていき、潰れた玄関に向かっていく。が、途中で足を止める。
ルイは目の前に微笑みを絶やさず自分を見ている人物に心の中で舌打ちをする。今日は思いがけない奴がくる日だなと思い、来た人物を嫌そうに見て言う。
「メリルか…」
「お久しぶり。3年前はまだ組織ではひよっこだったのにここまで成長したなんて驚きだわ。だけどね、これはちょっとやり過ぎよ」
綺麗な声音を奏でる女性――メリル――は綺麗な顔で微笑んでいるのを止め、辺りを見て綺麗な眉をひそめる。
ルイは8年前に闘技場であったときと変わらず、女性なら誰でも羨むような美貌をしたメリルに訝しげな表情で見つめる。
「聖なる水は優しく体を包み、傷ついた体を癒す。ウォーターエイド」
呪文を唱えて魔法名を呼ぶと、ルゲイエの体が薄い水色の透明な液に包まれる。すると、みるみる内に出血していた場所が徐々に塞がっていき、血が止まった。
ルゲイエはきょとんとした表情で成り行きを見ていた。出血が治ったのに素直を喜びたいが、腕がもうないので複雑な表情をする。
その表情に気付いたエレミールは言葉を掛ける。
「なくなった腕のことは心配しなくていいわ。無くなった腕を持って本部に行けば治るわ」
その言葉を聞いたルゲイエは安堵の表情を浮かべた。
ルゲイエの出血が無くなっていき、塞がったのをずっと何もせず苛立ち気に黙って見ていたルイは、一階に繋がる階段の方に歩いていく。
エレミールは歩いていくルイに向かって大きな声で呼び掛ける。
「まって!何処に行くの!?」
「俺が何処にいこうがお前に関係ない。それになぜあいつを助けた」
ルイは呼び止められ階段の手前で立ち止まり、自分を呼んだ人物に冷めた目で睨み付ける。
エレミールはその目にたじろぎながらも、精一杯に言う。
「ルイにこれ以上手を汚さないでほしいからよ!」
「そんなことか…くだらないな」
「くだらなくないわ!
私にとっては大事なことよ…ちょ、ちょっと待って!」
ルイはエレミールの言うことに耳を傾けず、階段を降り、あちこちに死体があり血が固まってしまって赤黒くなった元は白かった地面を歩いていき、潰れた玄関に向かっていく。が、途中で足を止める。
ルイは目の前に微笑みを絶やさず自分を見ている人物に心の中で舌打ちをする。今日は思いがけない奴がくる日だなと思い、来た人物を嫌そうに見て言う。
「メリルか…」
「お久しぶり。3年前はまだ組織ではひよっこだったのにここまで成長したなんて驚きだわ。だけどね、これはちょっとやり過ぎよ」
綺麗な声音を奏でる女性――メリル――は綺麗な顔で微笑んでいるのを止め、辺りを見て綺麗な眉をひそめる。
ルイは8年前に闘技場であったときと変わらず、女性なら誰でも羨むような美貌をしたメリルに訝しげな表情で見つめる。