ナイショの恋を保存中!~クールな彼の恋人宣言~
「世良課長はすごく素敵な人です。でも、わたしにはどうしてもヒロくんじゃないとだめなんです。これから先もこの気持ちは誰にも変えることはできないと思います。こんなに好きになる人は後にも先にもヒロくんだけです」

「それって、僕へのセリフというより、西倉に向けての告白にしか聞こえないんだけど」


そう言われて。

本人を目の前にして、すごいセリフを言ってしまったことに気づいた。

ヒロくんがいる前でちゃんと断るつもりではいたけど、ここまで言うつもりではなくって。

あーもう……

わたし、今、恥ずかしくてヒロくんの顔を見ることができないよ。


「よかったな、西倉。これでお前も満足だろ? 頼むから僕を恨まないでくれよ。僕はここまで拒絶されたんだから」

「そうですね。ここまで言ってもらえるのは後にも先にも俺だけですから」


二人のいい男がお互いにすっきりした顔で意味ありげに笑い合って、いつの間にかギスギスしたものが消え去っていた。

なんだかなあ。

結局、わたしはこの二人の前で恥をさらしただけのような気がする。
< 229 / 311 >

この作品をシェア

pagetop