【B】明日は来るから 【優しい歌 外伝】






そしてその勢いに飲まれるように、
私たちは、ベットへと倒れ込んだ。


恭也の手が、
指先が私の体に触れながら
ゆっくりと撫でていく。


翻弄される指先に
こらえきれなくて、こぼれる声。


何度も何度も啼いて
彼の背中に爪を立てる。


恭也の背中に立てた爪は
彼が私の物だと言う証。



彼が私に刻み付ける
赤い花弁は、
私が彼のものだと言う証。





どんな不安な夜も、
二人なら越えられる。







そこには
愛の夢が漂っているから。








二人だけの愛の夢を
互いに奏で続けながら
私たちは、一つに溶け合った。






この愛しさが
貴方を優しく抱きしめるから……。





安心したように眠る
恭也の寝顔を見つめながら
ギュっと抱きしめて
そっと髪に触れる。










疲れたら
帰ってくればいいのよ。





恭也の家は、
此処にあるから……。







そう……
貴方と過ごすこの時間は、
私にとってかけがえのない宝物だから。










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