【B】明日は来るから 【優しい歌 外伝】

12.それぞれの闘い Ⅱ -神楽-



恭也君から告げられた告知。


不安なのは、
恭也君も同じ……。



ううん、真人が恭也君の子供だと
恭也君自身が知ってる今、
その不安は私の比じゃないと思う。



それでも彼は、
助けると言ってくれたから。



オペが決まった日から、
オペの日まで、
時間が過ぎるのはあっという間で
私自身も相変わらず、治療を続けながら
マンションと病院を往復していた。




心に引っかかるのは、
真人が恭也君に持ちかけた約束。




元気になったら遊園地に行きたい。





その言葉に
母親だけじゃダメなんだ。


父親も必要なんだっと
深く突きつけられた気がするけれど
私は、恭也君に真人のお父さんになってあげて……っとは
言いだすことが出来ないでいた。



あの日、私から恭也君を奪っていった
昭乃さんのように、
私が勝矢くんと昭乃さんから恭也君を奪い取ったら
同じことの繰り返しになると思ったから。



どんな形にでも、
残された側の傷は深くなる。



だからこそ……真人も我儘も
我慢させようと思ったのに、
恭也君は、ゆびきりをしてしまった。
< 248 / 317 >

この作品をシェア

pagetop