砂のオベリスク~第七大陸紀行~

ミュシャの道









 ここでどういうわけか、私の相棒が役に立った。


相棒のレンズを向けると、船を襲う腕が動きを鈍くした。
シャッターを切れば、少しの間だが、渦の主は腕を縮めて身を固めた。


銃を構えるエンの隣で、私は夢中になってシャッターを切り続けた。

その間も、珊瑚は砕かれ、船は渦の中心へと引き込まれていった。






「くそ、結局何も変わらない。あの化け物に喰われるか、砂に溺れるかだ」
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