はだかの王子さま
 なんて。

 心の中で思い切り握り拳を握ってたの、お父さんにばれた、みたい。

 お父さんは、首を振った。

「元が、どんなに素晴らしくても、所詮コピーだからな。
 俺が星羅になり変わってもデザイン画は、描けねぇ。
 しかも、一旦ヒューマン・アウトしたら、もう一度血を飲まないと再び同じものにはなれない。
 変身中は、ずっと背中を丸めて生活しているようなものだから。
 よほどのコトがない限り、ずっとそのままでいるわけにもいかない。
 そう、何度も献血を頼んだら、相手に迷惑だろうが」

「そ、そうか。……そうよね」

 だって、長い間狼の姿だった星羅だって、ヒューマンアウトしたとたん、一か月も眠っていたんだもん。

 やっばり、自力でキレイにならなくちゃ、ダメか。

 思わず、肩を落としたわたしの髪を、お父さんは、くしゃくしゃとなでた。

「お前がこのままでも十分に可愛いっていうコトは、俺が一番よく知ってる。
 外見で桜路に気を使うことなんてないし、ヤツだって気にしないだろう。
 だから、真衣。
 もう少し大人になったらヒューマンアウトの仕方も、変身の仕方もちゃんと教えてやるから。
 当分このまま、いればいい」
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