はだかの王子さま
「なんで、わたしが『王さまのヴェリネルラ』なの?」

 そう言えば、デッキブラシ君も、言ってたけれど。

「星羅は『王子』だし、お父さんは『門番』でしょう?」

 そう聞けば。

 砂糖壷さんは言った。

『ゼギアスフェルさま、怖いけど賢くて公平!
 マスター・ファング、優しくて強い!
 今の王さまヤめて。
 どちらかが王さまになればいいのにナ。
 二人いっぺんに王さまでもいいヨ♪
 その二人の王さまになって欲しいヒトから気に入られてるるアナタ。
 王さまのヴェリネルラ!』

 う、うう~ん。

 それでいいんだろうか?

 ゼギアスフェルって、星羅のことだよね。

 そして、マスター・ファングは、お父さん。

 王子さまの星羅が、王さまになればいいのにって言われるのはともかく。

 お父さんまで、引っ張り出されるなんて!

 ビッグワールドの今の王さまって、どんなヒトなんだろう?

 相当、大変なヒトなのかな?

 そう、クビを傾げたわたしの後ろから、やれやれ、とため息混じりの声が聞こえた。

「……みんなが、こんな感じだから、桜路の命が、狙われちゃうんだよなぁ」

 ……って、お父さんの声!

 だけど、口調が、違うんですけど!?

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