はだかの王子さま
「『0』が認める者以外の者に『0』は、使えない。
賢介が、この有様なら、真衣も触った途端『0』は今見た通りに、俺に向かって飛んでくることになるだろう。
そんなことになったら、危ねぇし、入れ替わりにも何もなったもんじゃねぇから」
なるほど……残る方も大変なんだ。
『0』も慣れた食器籠の中なら、父さんから離れても落ち着いているらしく、大人しくおさまり。
柄と鞘だけで中身が空の『0』の抜け殻は、今度は問題なく賢介の腰におちつき、お父さんの工具と一緒に下がった。
そのあと。
鏡の前で、それぞれ発声練習を始めているうちに。
がたん、と音がして、もうひとりが降りて来る気配がした。
今度は、本物の星羅がゆっくりとやってくる音だった。