はだかの王子さま
 ……は?

 何それ?

 ワケわかんない!

 でも、確かなコトは、0がもう、何も手伝ってくれそうにないってことだった。

 仕方ないわね、もう!

 お化けはイヤだけど、背に腹は代えられず。

 一度、心霊写真みたいな0の刃を見て、少しは度胸がついた気分だった。

 わたしは、0をざっと洗って、食器籠に放り込むと、恐る恐る『呼んだ』。

「ピューラーさーん」

『はーい♪』

 すると、案の定のお返事が響き。

 どこからか、ピンクのピューラーが飛んで来る。

「……!」

 まるで、映画で見た、ポルターガイスト(騒がしい幽霊)だ。

 わたしは、怖くなってドキドキしたけれど、ピューラーさんは、ご機嫌らしい。

 キッチン内をびゅんびゅん飛び回る。

 そんな、ちっとも落ち着く気配が無いピューラーさんを捕まえようと、恐る恐る、手を出せば。

 どうやら、つかみドコロが悪かったらしい。

「痛っ!」

 と気がつけば。

 手の平が傷ついて、血がちょっと出た。

『だ~~!
 なんで、てめーの手は、ピューラーごときで傷つくんだ!』

 じわっと滲んだ、血を目ざとく見つけて、0が食器籠から叫ぶ。
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