はだかの王子さま
 人工島、キングダムリゾートが出来る前までは。

 近くにある飛行場の中に、室内遊技場や、小さなアミューズメントパークがあったんだけど。

 フェアリーランドが出来た今では、すっかり廃れ。

 今では食堂とお土産屋、それに、スーパー銭湯ぐらいしか、生き残って無い。

 その昔、デートスポットとして、名高かった『恋人たちの小道』とかって言うモノに至っては。

 その道の暗さも手伝って、空港としては、ちょっと治安も悪いぐらいだ。

「空港のスーパー銭湯に、混浴とかあるなら、真衣と一緒に、お風呂に入っても良いかな?」

「あるか~~!
 ん、なモノ!!」

 やけに楽しそうな星羅の声に、突っ込んでみたけれど。

 当の星羅は、聞いちゃいなかった。

「あ、そか。
 混浴は、ダメだ!
 僕だってまだ良く見てないのに!!
 真衣の肌を、他の男に見せるワケには……わわわっ!」

 もう、ダメ~~

 熱くカタり出した星羅の口をぎゅっと押さえて、わたしは、ずいっと星羅に迫った。

「判っ~~った!
 判ったわよ!!
 今日は、これから………っ」

「あたしの家のリビングで、お父ーさんも交えて、お茶を飲むことにするわ」



 ……え?

 なんか、今。

 斜め後ろから低い声がして……わたしのセリフを奪ったヒトがいる。
 
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