はだかの王子さま
 さっき、星羅の格好をしたお父さんが、ドラゴンに乗って宣伝をした放送のせいかな?

 セイラ・オウジの招待の日より、三日も早いのに、普段よりもお客さんの入りは、多いみたい。

 マスコミと、警察官とお客さんが、ごちゃごちゃ集まって、騒ぎになって見えた。

 そして、上空、わたしたちの方にも。

「こら~~!
 そこの!
 え~~と、デッキブラシに乗った女の子!?
 早く、地上に降りなさい!」

 うるさいヘリコプターのローター音の隙間から。

 拡声器で声をかけてきたのは、警察!?

 さっきから、何機もヘリコプターが飛んでたけど!

 みんな、わたしのことに気がつかないか、見えてても信じられなかったのか、知らんぷりしててくれたのに!

 フェアリーランドに近づいた今!

 黒と白のツートンカラーの空飛ぶ機械が、有り得ないほどの近さで、空飛ぶわたしたちに迫って来たんだ。

「危ないから、降りろ!
 まったく!
 ど~~やって飛んでるんだ!
 お前は、魔女か!?」

 違うし!

 どうやって飛んでるのか、なんて!

 飛んでくれてるデッキブラシのゴブリンに聞かないと、わかるワケ無いじゃない!

「すみませ~~ん!
 わたしも3D映像なんで、ほっといてくださ~~い!」

「えっ!」

 ローター回転音に負けないように、試しに怒鳴ってみたら、警察のヒト!

 一瞬絶句して「そんなわけあるか~~っ!」って追いかけて来た。

 ま、当然よね。

 でも、しつこいなぁ……わたし、地面をのこのこ歩いている場合じゃないのに!
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