はだかの王子さま
『人間が、こっち側の世界でグラウェを使いすぎると、死んじゃうかもしれないって……!』

 驚いて聞き返せば、砂糖壷は『うきゅっ』とうなづいた。

『人間は、大変ネ?
 でも、ゴブリン平気!
 どんなに疲れてても、眠ればぴかぴかもとど~~リ!』

『……それは、治るってこと?』

『うきゅっ!』

 元気一杯明るい声を出しているところを見ると、大丈夫らしい。



 そ、そっか~~良かった~~



 大丈夫だって受け合った砂糖壷の声にほっとして、少し、余裕が出たんだけども。

 やれやれここは、どこだったっけ? って、辺りを見回して、ぎょっとなった。


 ひぇ~~

 高い~~~~


 どうやらここは、フェアリーランドの象徴、白薔薇宮殿を囲む四つの塔のうちの一つ、北塔の天辺近くみたい。

 い、いや本当はそんなに高くないし。

 一階部分は普通サイズでも、上の方は普通の規格よりも小さく作ってあるから。

 地上から見上げる限り、宮殿の大きさを本当の大きさより大きく見せてるんだ。

 逆の上から、下に向かってみれば、そんなに高さがあるとは、思えないんだけども。

 確実にマンションの十階以上はありそうなこの感じで自力で、降りるのは絶対無理だ。

 白薔薇宮殿の本塔と、東、西、南の三塔は『白薔薇姫のダンス・パーティー』って言うアトラクションが入ってて、一般のお客さまが、星羅のドレスを着て楽しめる施設になってる。

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