はだかの王子さま
 ……って!

 ちょっと待ってよ!

 お父さんが、自分の罪に自分で罰を出すの?

 ワケの判らない展開に、思わず小窓の柵を握りしめれば。

 王さまは、案外軽く『勝手にすればいい』と手を振った。

『……こちらの世界のことは、判らぬし面倒くさいからな。
 我からは、今後グラウェの採取に問題が出ぬ限り、こちらの世界の采配は、そなたに任せた、と言っておる。
 好きにいたせ』

 なんて、投げやりな王さまの言葉!

 けれども、それを予想していたのか。

 星羅姿のお父さんは、特に何の表情を動かすこともなく、深々と頭を下げた。

 そして、大広間に集まっているビッグワールドの生き物達、全てに聞こえるよう声を出す。

『ここに集いし、我が同朋(どうほう)よ、聞け!
 フルメタル・ファングは、私利私欲に走り、ビッグワールドの秘密をこちら側の人間達に公(おおやけ)にしようとした。
 その罪は、重く。
 如何なる理由、同情の余地があっても、有罪。
 よって、フルメタル・ファングが有しているフルメタル家当主の座、及び、フェアリ―ランドの大扉、門番の座を正式に剥奪するものとする』

 えっ……!

 と思ったのは、わたしだけじゃなかったみたいだ。

 大広間に集まったみんなは、ざわざわと騒ぎ出した。

 ハンドに捕らえられ『お父さん』ってことになっている本物の星羅も、目を見開き。

 今まで、ふんぞり返ったまま、気だるげに話を聞いていた王さまもまた。

 お父さんと、星羅の顔を交互に見比べた。
< 245 / 440 >

この作品をシェア

pagetop