はだかの王子さま
『まあ、いいだろう。
 ではもう一つ。
 明後日の大扉の開門は、どうするつもりなんだ?
 フルメタル・ファングが抜ければ、適当な門番が居ないだろう?
 それで、どうやって、扉を開く、と言うのだ?』

 眉をひそめる王さまの言葉に、お父さんは、応えた。

『フルメタル家は、去年、次代の当主の選抜が行われたそうです。
 私とファングへその報告をする為に、新当主がこっちの世界に来ています。
 ……フルメタル・ローザ、前へ』

『はい』

 星羅の姿のお父さんに促され、さっきのドレス『ヴェリネルラ』から、下品になる寸前までに着飾り。

 更にもっと派手なドレスに着替えた美有希が、王さまの前に出て来た。

『わたくしが、フルメタル家の新当主、ローザです。
 このたびは不肖の父が、重ね重ねご迷惑をおかけしまったことを、深く、深く謝罪いたします。
 今後は、ファングを当主から外し、わたくしが、門番の重責を担います。
 どうぞよろしくお願いいたします』

 深々と、でも優雅にを下げる美有希を、王さまは、興味深げに見た。

『ふん、お前がフルメタル・ローザか?
 美しいが、ファングには似ていないな。
 それで、扉は開くのか?』

 お前、本当はファングの娘では無いのだろう、と。

 不躾な王さまの言葉を受けて美有希の頬に、一瞬。

 さっと怒りの赤味が差したのを横目で見ながら、お父さんは口を出した。

『ファングでさえも、その血で開けられた扉の鍵の数は六つまでです。
 多少、不都合があったとしても、常に私が側に居るので、問題無いかと』
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