はだかの王子さま
 言って王さまは、後ろから美有希を抱きしめた。

『ふふん。
 これからは、ゼギアスフェルの事はすっかり忘れ、我一人に忠誠を誓うのだ』

『は……はい、王よ』

 震える美有希の声を聞き流し、王さまは、ささやく。

『ファングは、良い門番ではあったが、我の臣下としては厄介な男だった。
 そなたは、ヤツの二の舞を踏むなよ?』

『はい、王よ。
 わたくしは、決して王には、逆らわないことを誓います……』

 美有希の返答が満足だったのか。

 王さまは、目を細めて、美有希の首筋辺りをぺろり、と舐めた。


『良い心がけだ。
 それにしても、そなたは、美味そうなカラダをしてるじゃないか。
 しかも、匂いもいい。
 先にゼギアスフェルに愛されている所が不服な上、既に子など宿しておれば、手の出しようも無いが。
 我が腹違いの弟は、奥手でな。
 実際の所がどうなのか、直接調べないと判らない。
 心おきなくじっくりと検分してやるから、今夜、我の寝所に来い』















 
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