はだかの王子さま
『泣いたり、笑ったり、怒ったりなんてぇ基本的感情は、シャドゥ家の人間が酷い迫害で無くしていたモノだった。
それをフルメタル家の人間が、拾って育ててくれたからな。
おかげで、今となっては、皆、それぞれ他の一族と同じく、色々な感情を持って生活をしている。
だから、元々無かった感情をフルメタル家のために動く時に抑えることは、当たり前だと思っているが、自分の思いと全く違う指示は、苦痛だ』
ハンドは、もう一歩、美有希に近づいた。
『……それでも、どんな苦痛を伴ってもシャドゥ家の人間は、フルメタル家に従う。
……従ってしまう』
『ハンド……』
『嬢ちゃんと俺が初めて出会ったのは、次代の当主が内定した三年ほど前。
シャドゥ家当主、スネイクが引き合わせてからだったな。
次代の当主なれば、その意向にすべて従うように、と俺は命を受けた』
『う……うん』
『しかし、真衣さまと俺は、十五年前の嵐の夜。
全身ずぶ濡れのフルメタル・ファングさまに、抱きかかえられてシャドゥ家に来て以来の長い付き合いだ。
だから、真衣さまが一見、地味で控えめな、日本にならどこにでもいる普通の女の子だって事を俺は、知ってる。
そして、ファングさまと血が繋がっていようが、いまいが関係なく。
代々のフルメタル家ご当主に劣らず、凍りついた炎狼の心を溶かすほどの優しい心根の持ち主であることも知っている。
ファングさまのご意向で、フルメタル家の当主には絶対にならないことは早いうちから聞いていたし。
幼なじみ役のシャドゥ・スパイダー……賢介のように、顔を見せることはなかったが、俺は勝手に妹だ、と思っているほどには気に入ってた。
それでも、フルメタル家の当主が『その命を奪え』というのなら、奪う。
……なぜなら、俺は一個人である前に『シャドゥ家』の人間だからだ』
そう言って、ハンドは、美有希の手をとってその甲に口づけた。
それをフルメタル家の人間が、拾って育ててくれたからな。
おかげで、今となっては、皆、それぞれ他の一族と同じく、色々な感情を持って生活をしている。
だから、元々無かった感情をフルメタル家のために動く時に抑えることは、当たり前だと思っているが、自分の思いと全く違う指示は、苦痛だ』
ハンドは、もう一歩、美有希に近づいた。
『……それでも、どんな苦痛を伴ってもシャドゥ家の人間は、フルメタル家に従う。
……従ってしまう』
『ハンド……』
『嬢ちゃんと俺が初めて出会ったのは、次代の当主が内定した三年ほど前。
シャドゥ家当主、スネイクが引き合わせてからだったな。
次代の当主なれば、その意向にすべて従うように、と俺は命を受けた』
『う……うん』
『しかし、真衣さまと俺は、十五年前の嵐の夜。
全身ずぶ濡れのフルメタル・ファングさまに、抱きかかえられてシャドゥ家に来て以来の長い付き合いだ。
だから、真衣さまが一見、地味で控えめな、日本にならどこにでもいる普通の女の子だって事を俺は、知ってる。
そして、ファングさまと血が繋がっていようが、いまいが関係なく。
代々のフルメタル家ご当主に劣らず、凍りついた炎狼の心を溶かすほどの優しい心根の持ち主であることも知っている。
ファングさまのご意向で、フルメタル家の当主には絶対にならないことは早いうちから聞いていたし。
幼なじみ役のシャドゥ・スパイダー……賢介のように、顔を見せることはなかったが、俺は勝手に妹だ、と思っているほどには気に入ってた。
それでも、フルメタル家の当主が『その命を奪え』というのなら、奪う。
……なぜなら、俺は一個人である前に『シャドゥ家』の人間だからだ』
そう言って、ハンドは、美有希の手をとってその甲に口づけた。