はだかの王子さま
「星羅?」

 案外強かった星羅の声に、彼の顔を見上げれば。

 星羅は、悲しそうな顔をした。

「夢と魔法の国のはずなのに、罪人(つみびと)の追放された島、なんて幻滅だろう?
 しかも、僕は、王族の名を背負っている以上。
 ちがう、ただのデザイナーだって言い張ったって、結局、この追放島の責任者だし。
 内藤が、ここに居るって言うコトは真衣の父も罪人。
 だから、真衣自身も……」



 罪人。



「お父さんは、何をした……の?」

 お父さんはビッグ・ワールドで、どんなに悪いことをしたんだろうか?

 おそるおそる聞いたわたしに、星羅は言った。

「フルメタル・ファングの一番の罪は……そうだな。
 日本語でなんて言ったらいいか良く判らないけれど。
 背任罪って所だ」

「背任罪……?」

「自分の側近に望んだ現王の辞令に背いて、僕に従ってしまったんだよ」

 どうやら、お父さんは、名門貴族の当主らしく。

 真っ先に王様に忠誠を誓い。

 いつも側に居なくちゃいけないはずなのに。

 ビッグ・ワールドを追放される、星羅の方についたらしい。
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