生き残れ!主従ゲーム
「何が、目的だ」
「俺らは参加者を減らすことが出来れば何でもいいんでな、恨むなよ」
「恨むに決まってんだろうが、さっさと離せ。自分が可愛いならな!」
「う、うぅ……」
「お、おい! それ以上動くんじゃねぇ!」

剣を向けたまま、一歩も引かない様子で威嚇するアテナに男の方が焦る。その表情から察するに、女相手だと思って少し舐めていたのであろう。殺すにしても捕えるにしても簡単に済むだろうと、しかし現実はそうはいかない。アテナは隙あらば襲いかかるつもりでいるのだから。

「……くっそ!」
「! 待てこのッ!」

男はコレーを捕まえたまま、扉の外に飛び出す。
軽く引き摺られるようにしながらコレーは腕から逃れようとしてもがくが、男の力はかなり強いのかコレーが少し抵抗するくらいでは抜け出せれそうにない。
アテナは剣を持ったまま、茫然としている店主を置いて追いかけるように外に出る。

「コレー!」
「っ、アテナさん……!」

どうするか、とアテナの頬に汗が伝う。自分ならともかくコレーが捕まってしまうなんて…と自分を責めるが今はいち早くコレーの奪還をするべきだと考えを振り払うように剣を持っていない左手で汗を拭う。
もう夜も良い時間だ、外に出ても人はほとんど見当たらない。あと少しで舞台までコレーを送り届けることが出来るのに、と目を伏せながら唇を噛み締めて剣を捨てる。

「……その子を離せ、そんな子供が一人まで舞台に行けるわけないだろう? 私を殺した方が得だとは思わないか?」
「ほう……交換条件のつもりか? 言っただろ、俺は参加者を減らせればいいんだ。どっちが死のうが構いやしねぇ!」
「………頭が悪いにも、ほどがあるな!」

アテナは素早く足元に捨てた剣を蹴り上げて男の方へ飛ばす。思わず刺さりそうになる剣に驚いた男がコレーの拘束を緩めれば、その隙をついてコレーが咳き込みながら逃げ出す。コレーが逃げれさえすれば気にすることはないというように、アテナは逃げようとする男の頭を引っ掴んで地面に叩き伏せる。

「ぐあっ!」
「大人しくコレーを離して逃げていれば良かったな? そうすれば、痛い目はみずに済んだだろうから」
「こんの…クソアマ! 離せ!」
「私も同じなんだよ馬鹿が。コレーを送り届けれたら他の奴らがどうなろうと、ゲームについては知ったことではないからな」
「へ……へへ、お前ら知らねえのか? ここで死んだ方がマシなんだぜ…」
「……何だと?」
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