傷だらけのシンデレラ

終業式が終わり、帰ろうとしたときに


「結衣、最近元気ないじゃん。」


そう言いながら

友達のさくらと陽菜がかけよってやってきた。


「ほんとはさ、6月あたりから気付いてたんだけど、
なんか聞きづらくって。言いたくないこともあるだろうし、
様子みてたんだ。」


心配そうな顔つきで陽菜が言ってきた。


「ごめんね、でも大丈夫!
家でちょっといろいろあってさ・・」


あたしは嘘をついた。


するとさくらが少し安心した表情で、


「そっか、でもあまり一人で抱え込まないでね?
明日から夏休みだし、いっぱい遊ぼう!」


といった。


「そうだ!」


突然陽菜が言った。


「8月は結衣の誕生日なんだし、お祝いしようね」


「それいい!しよしよ!」


誕生日・・・・

すっかり忘れてしまっていた。

いつもならこの時期になると楽しみにしていて

わすれることなんてなかったのに。

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