傷だらけのシンデレラ
あたしは自然と裁縫道具に手をかけ、
無意識のうちに針を取り出していた。
その針をそっと左腕にあて、
何度も何度も、自分の腕を傷つけた。
針なのでそんな深くは血がでなかった。
うっすらと血が滲む程度。
「はは、なにやってんだろ・・」
そんなことを呟きながら、まだあたしは泣いていた。
自分が怖くなった。
8月の夜、この日はきれいな満月でした。
それとは裏腹に、あたしの心は悲鳴をあげだした。