Only One



『その手錠と鎖、気に入った?』


ジャラ…ッ


『俺から芹那に、まず最初のプレセント♪』


気付けば、木下はベッドに座って、私を見下ろすほど近づいていた。


『あーあ。跡、付いちゃったね。』

「ッ」

ジャラッ


不意にスタンガンの跡がある首筋を撫でられて、痛みとともに動いたせいか、鎖がジャラジャラと音を立てた。


『でもさ、あーでもしないと、芹那、大人しく付いてきてくれなかったでしょ?』

「――っ」


悔しくも、木下の言っていることは図星で。

きっと、私は大人しくなんてしなかったと思う。


『それに、ここの居場所を知られるにはいかなかったしね。』


そう。

あのまま意識があれば、智愛ちゃんにここの居場所だけはメールしようと思ってた。

そうしたら、警察が動いてくれるかもって、思ってたから――。



< 163 / 212 >

この作品をシェア

pagetop