空の君へ〜命をみつめた真実のラブストーリー〜
季節は夏へ。
あっという間に春は過ぎて、少し暑くなってきた頃……。
「絢。今日の放課後……ヒマ?」
「うん! ヒマだよ!」
「遊びに行こ!」
「うん!」
「じゃあ、放課後! 校門集合ね!」
「校門?」
「あたし、お化粧したいし」
そう笑って言うから、あたしはうなずいた。
あたしも学級日誌があったしからちょうどいい。
放課後、あたしは学級日誌を書き終え職員室に届けると、約束の校門に向かった。
……遅くなっちゃったかな。
そう思い、急いで校門に行ったけれど、由美はまだ来ていない。
5分くらい待っていると……。
「絢~! ごめんね、遅くなっちゃって……」
ばっちりお化粧をした由美が向かってきた。
「いいよ! あたしも学級日誌書いてたから!」
「今日、行きたいところがあるんだけどいい?」
「うん! いいよ~」
そうしてあたしは由美の行きたいところについていくことになった。
買い物……かな。
しばらく歩いてついた場所は、カラオケ店の前だった。