子猫が初恋提供します。
――――放課後になった。
呆然と突っ立っているあたし。
あぁ…ついに来たか……。
いつかはこういう日がくるのを予想してたんだよね……。
だって小説でも漫画でも言わば《お決まり》ですから。
「…だから聞いてんの?
あんたいったい何様よ!!」
…そんなごたいそうなもんではまるでないです…
「いきなり出てきてあたし達の夜兎に手を出す気っ!?」
…いや、むしろ出されたんです…
「夜兎はみんなのモノなんだから!!」
…そんなルールまであるんですね…
「………。」
…まぁ、そんなわけでして…。
ここは人気のない校舎裏。
しかもその奥にある教職員用の駐車場。
まだ職員室に先生達はいるわけで…おかげで本当に人通りがない。
そう、現在あたしはついに
…総勢十数名のキラキラ飾り立てられた眩しい先輩方に放課後呼び出しをくらっている真っ最中です……。
よりによって蓮に釘をさされたばかりの今日ですか……。