誰よりも愛する君へ
シャツが雨で濡れてブラの模様がくっきり浮き出ていた。

アタシは恥ずかしくて両手で胸元を隠した。

恥ずかしさで顔が上がらないアタシを気遣いながら優斗は自然と話し掛けてきてくれた。

「それにしても、ハルが中学生だったとわ驚き!」

「ハハハ。でも優斗も若いやん!」

「そうやね。俺十五やし・・」

「は・・・・・冗談やろ」

「ん。冗談やないて!ほんま。マジやよ」

優斗は笑いながら暢気に答える。

「じゃあなんで車運転しとるん?」


「これ、兄貴の!」


「じゃあ原チャは?」

「あれも兄貴の!」

優斗はハハハって笑う。

「じゃあ無免許じゃん!」

「そ!でも兄貴に俺そっくりだし」


「言い訳になってないよ」
「いいの!ってか、もう家着くよ」

優斗はそう言って無邪気に笑った。
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