誰よりも愛する君へ
アタシは窓の外の青い空をぼーっと眺めていた。


「ハルー!気分悪ない?」

捺くんと入れ違いに美加がリビングにやって来た。

「うん・・・ありがとう」


「ええって御礼なんか!・・・それよりさ、私の超ー自信作『美加ちゃんのスーパー、ハイパー、マックスにでらウマスチャーハン』が出来たで食べて!!」

美加はキラキラと目を輝かせながらアタシを見た。

「う・・うん。ってか名前長くない?

「長すぎやろ!!」

捺くんがお皿を運びながらアタシに続いて突っ込みを入れた。

「名前なんて、人間で言う顔にすぎん!」

「まぁ、そやな!味は悪ても愛はたっぷりこもっとるで!」

捺はそう言いながらアタシの前にお皿を置いた。

「もう!!捺、酷い!捺なんかあげん!」

美加はそう言って捺くんの前にある皿を取り上げた。
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