誰よりも愛する君へ
「よっ。優斗、元気か!!」

「おぉ」

「今日は特別ゲストも来たで!」

そう言うと捺くんがアタシを手招きしてよんだ。

アタシはカーテンとドアの影からそっと光りの中に踏み出した。

窓から差し込む眩しい太陽の日差し。


「・・・久しぶり」


「おぉ、久しぶり」


久しぶりに見た優斗は少しだけ痩せていた。

「元気やった?」

「うん。優斗は大丈夫?」

「うん・・・まあな」

「そっか・・・」

アタシはずっと優斗から目を逸らしていた。

「美加・・・席外せるか」

「・・・うん」

捺くんが静かにそう言うと美加は頷いて部屋を出て行った。
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