誰よりも愛する君へ
その日は捺くんに薫の家まで送ってもらった。

「ハル・・・俺ついて行こか?」

「ううん。いいよ」

「じゃあここで待っとるわ」

「ハハハッ。捺くん心配性過ぎー!大丈夫やって」

「ゴメン・・・」

捺くんにはこれ以上世話をかけたくなかった。

「アタシは大丈夫やで、美加をよろしくな!」

「なんかあったら呼べよ!いつでも飛んで来るで」

「うん。ありがとう!」

「おぅ!」

アタシは二人に手を振るとアパートの階段を上った。
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