誰よりも愛する君へ

〜思い〜

朝起きると優斗からメールが来ていた。

『俺、仕事行って来ます！学校がんばれよ！』

着信は午前５時。
アタシが起きる１時間以上前だった。

アタシは何を書いたらいいのか分からなくて、とりあえず『がんばってね！』とだけ返信した。




その日はいつもより早目に登校した。

いつもと変わらない朝。

タタタタッ

変わらない足音。
振り返らなくたって分かる。

その足音はアタシの少し後で止まって･･･。

勢いよくアタシに覆い被さってくる。

「ハル！おっはー」

「おはよう！」

「今日早いね！なんかいいことあった？」

「べつにぃー」

アタシはそういってニヤリッと笑った。

「嘘！何？何？」

「ヒミツー」

美加に優斗に惚れたなんて気付かれたくなくてアタシは階段を一気に駆け上がった。