誰よりも愛する君へ
帰りはアタシと美加と梨華の三人で一緒に帰った。

定番のマックに入る。

特等席に座ると美加が三人分のメニューを頼んだ。

「こうやって三人で話すって超久しぶりじゃない?」

「うん」

梨華の言葉にみんなが頷く。

「あ゛ー成績ヤバイ!!」

アタシと梨華が声を合わせ叫ぶと、

「毎日コツコツ勉強しましょう」

なんて、美加は少し自慢げに答えた。

それからは恋愛に学校生活にといろんな話しに花が咲いた。

「あっ、アタシ優斗のところ行くからもう帰るね」

アタシが席を立つと二人がニヤニヤと怪しげに笑った。

「ハルちゃんはお熱いようで」

「初エッチの感想は?」

梨華が調子に乗ってそんなことを口走る。

「まだしてません!!」

アタシはそれだけ答えると店を出た。


少し速く走ってアタシは病院に向かった。

走らないようにソワソワと長い廊下を歩いた。

アタシはノックもしないで勢いよくドアを開けた。

「優斗ぉー」

アタシは優斗にしっかりと抱きつく。

「おぉ、ハル!」

「遅くなってごめんね」

「嫌、罰としてチューね」

「もう!」

アタシはわざとっぽく怒ると優斗にそっとキスをした。
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