誰よりも愛する君へ
「優斗!?」
「・・・もう来ないと思った」
「優斗・・・ごめんね」
「嫌ー」
「・・・優斗みんな見てる」
「知るか!!バカハル!」
優斗はそう言ってアタシを痛いくらい強く抱きしめた。
「あい変わらずラブラブやな」
捺くんの声が後ろから聞こえるとアタシは勢いよく優斗から離れた。
「うるせー。ラブラブで悪いか」
「俺らをなめるな!」
捺くんはそう言って美加を引き寄せた。
二人は火花を散らしながらしばらくの間睨み合っていた。
コンコン-----
控え目なノックの音がして静かにドアが開いた。
「お取り込み中、すいません。面会の時間終了です」
「じゃあな。また会いに来るで!」
「捺ありがとな。ハルもまた来てや」
アタシは後ろ髪を引かれる思いで出口に向かう。
「バイバイ」
そう言うと静かにドアが閉まった。
「ハルの彼氏、激イケメンじゃん!!」
「そう?」
「まぁ、俺にわ負けるけどな」
捺くんがカッコつけながら言う。
「負け犬の遠吠えじゃん」
美加は少し呆れたように言った。
「マジで!!美加たんひどい」