初雪メモリー[BL]
「何を見ている?」

「い、いや何でも……!! そ、それよりもだな……」


ふと我に返り、自分が今やるべき事を思い出した。そうだ。

俺は海理に誕生日の贈り物を渡すのだ。緊張して変な事言わなければ良いのだけど……。

時間はまだ大丈夫のようだ。でも余裕だと思っていたらいけない。早く渡そう。


「俺の部屋に来てくれないか……?」


これもある種では命令になってしまうから、海理は少しだけ不満そうだった。

でもしっかりと言う事を聞いてくれた。俺が自らの部屋に呼んだからだなんて思いたくはないが。


灯りをともし、少しは明るくなった部屋で俺は押し入れにしまっていた茶色の紙袋をさっさと渡した。

何か話している間に時間が過ぎ、日付が変わってしまうのが怖かったから。

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