亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~

………終わらせないと。
終わらせないと。





終わらせねば。











「…………ルア、トゥラ……来るか…?」

ちらりと二匹を見ると、ルアは元気よく一吠えし、トゥラはじっと視線を合わせてきた。


武器は外で調達すれば良い。

後は…。






「………服が…な…」

服の端が溶け、ボタンだったものと布であった筈の塊が、ぼとりと床に落ちた。

………隊服の一部であるブーツは穴も空いておらず、無事だ。

これとトゥラの能力があれば、なんとか…“闇溶け”が出来る。




ルアとトゥラは、その可愛らしくも、鋭い様にも見える澄んだ瞳で見詰めてきた。

ローアンの様子を伺う様な…。















………強がっているのがばれているのか。


………無理に笑っているのがおかしいのか。


………泣きたいのを堪えているのが、分かるのだろうか。























「……………………………お母様……お姉様………」



目を閉じて、スウッと深く呼吸をして………………天井を見上げた。









「…………城は無事ですが……………私はまた……戦場に出て行きます」








お転婆な娘で、妹で、ごめんなさい。





















また剣を持つことを、お許し下さい。






















それと…。















「………お姉様…どうやら私は………花嫁衣装を……花嫁として着る事は出来そうにありません………ごめんなさい」





< 1,085 / 1,150 >

この作品をシェア

pagetop