亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
………鍵。


蘇る記憶の中でもこの男はそう言っていた。

『鍵』とは……?





「…………女王カルレットは……………城を守るため…………王族を守るために………あの城を封印したのだ。…………鍵をかけたのだよ………………あの女は最後の最後まで…………厄介だった………」

ククッ……と静かに笑みを零す。とても…楽しそうだ。

「………女王自らが力となり、城を閉じた。………………あの女は……封印を解く魔力を……………唯一生きていた姫君のお前に、注ぎこんだ。…………………………自分の娘を鍵としたのだ…………」









―――――………その子を殺すのなら……殺せば良い。……………けれども………『鍵』となったその子が死んだ時………。








―――………城の扉は………開かないわ。…………………永遠…ね………。









「…………娘を殺させないための……単なる口実……嘘だったのかもれない……………だがしかし……私はそれに従った…………………何年も………小娘一人殺せないことに……耐えながらな………………幼いお前は…………目を覚ました時……既に別の人格だった………………お前は自分で名乗ったのだぞ………トウェイン」
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