亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
二人の間にあるテーブルを軽くはたき、ジスカは突っ込みであっさり口を開いた。

「……昨夜も飲んでいたらしいじゃないか。二日酔いだろ?ここで吐くなよ。吐きたいなら外に行け」

「二日酔いなら昼頃に治りました!完治しました!………なに真面目に袋を取り出してんだよ!!だから吐かねぇって!!」

必死で訴えるジスカを疑いの目で凝視しながら、トウェインはゴミ箱から取り出した袋を放り投げた。

「…………で………いつもの元気は出たのか?ヘラヘラしていて脳天気で不真面目で何処か部分的にスカスカな青少年ジスカは戻って来たか?」

「………そのうち泣くぞ…」


この女は………弄っているのか……素で言っているのか。

深い溜め息を吐き、椅子の背も垂れにダラッともたれかかった。

無造作にテーブルに置かれた菓子(お菓子作りマイブーム中のマリアお手製)を口に頬張る。くれ、とトウェインが言ってきたので一つ分けてやった。

「…………お前にはほんっと………調子狂わされるな…」

「………そうか?」

薄ら笑みを浮かべ、トウェインはお菓子から正面のジスカに視線を移す。


………視線は重なったが………ジスカはあからさまに顔を背けた。


………しばしの沈黙が過ぎった。
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