亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
まず、どれも平和的思考は持ち合わせていない様な…柄の悪い連中だった。
………大勢の視線が注がれている。…見られるのは嫌いだ。
「………おいガキ。………自分が何のためにこうやって売られて来たのか…分かっているか?」
「………」
灰色の目の男は屈み、同じ視線の高さで言った。
………ふと、さっきまで喉にあてられていた剣を見やる。
………鞘に収められた剣からは………たくさんの憎悪と殺気、そして狂気が感じられた。
………というか…この地下自体が物騒な空気だ。その中からは、実に明確な彼らの目的が浮かび上がっていた。
「……おじさん達は反国家組織なんでしょう?…………そのお手伝い?」
………周囲の人間が皆、息を呑んだ。目の前の男も一瞬呆然としていた。
「…………バトラー……お前…なんか教えたのか?」
「………いや……何も話してない」
バトラーというらしい、顔に傷のある男は、やや狼狽しながら答えた。
「………何にも聞いて無いよ。…………聞かなくても分かるからいいよ…」
ダリルはそう言って真直ぐ灰色の目を見据えた。
視線が重なっているかは分からないけれど。
「………なら…話は早いな。………おい、ガキ」