亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
何も感じない飾りだけの眼球。
ざわり、とその奥が疼いた気がした。



……そんな………僕が………?



………そんな………。


…ギュッと拳を握り締める。
硝子の破片が入れ混じった湿った土が、手の平に、爪に付着した。

「……大昔の文献やら何やら…調べるのには苦労したぜ。…………お前の能力も、体験してみてよく分かった。………お前は……『第七の理』…」

男は片方の剣をダリルに突き付けたまま、何処からか古い煙管を取り出した。



「………能力は極めて強力な攻撃性。…第七の能力『浸蝕と崩壊』………またえらく物騒な能力だな……しかもこれが闇属性ときた。………“闇溶け”が役に立たない訳だな」

「………」

奇妙な、何かを壊す事しか出来ない能力の正体。………自分が…理の者……古代の…武器……。


「……攻撃パターンは簡素なものだ。………周りの空間自体を属性の闇で取り込み、触れた物、相手の身体、精神に自我を浸蝕させる。………そして一気に、内から破裂する。………浸蝕は感情も読む事も出来る。空間を取り込めば風景だって手にとる様に分かる。………………便利なこったな」

煙管をクルクルと指先で器用に回す。「安心しな」、と男は呟いた。

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