亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
「……殺しはしねぇ。残念なことに、抹殺命令は出てねぇんだ。………使えるか使えないか…それでお前の今後が決まる」











………途中から、男の話など一切耳に入らなかった。











なんだ。








僕はやっぱり…











やっぱり……












普通じゃなかったんだ














普通の子供なんかじゃなかったんだ

















単なる





化け物だ

















村の子が言っていた通り









大人達が言っていた通り

















母さんが言っていた通り



















なんでだろう

















なんでこんな化け物なのに













生きているんだろう

















たくさん人を殺して










どうして















あの影に襲われた夜





いっそのこと







死ねば良かった











死んでしまえば良かった










何故、僕は死んでいないんだ
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