亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
「―――………作戦の詳細は知らない。戦闘配置も直前で決める時がある。その辺はあまり役に立てなくてすまないな」
「……………いや………謝られても……」
尋問されている捕虜に本気で申し訳無さそうに言われ、リストはやり辛さを感じた。
――尋問二日目。
トウェインの体調はすっかり良くなっていた。顔色も良い。
昨日となんら変わりなく、尋問は進められている。
何ら、変わりなく。
部分的を除いて。
「………お寒くは御座いませんか?……何か暖かいものを飲まれた方が……」
「…………結構。第一、この拘束服では何も飲めんだろう」
「………そうですか。……ではせめて、何かお食べになられて下さい。今朝も何も……」
「…………だから………要らん。………空いてないって……」
………やけにアレクセイが世話を焼いている。
それは何処か微笑ましい光景にも見えるが…。
「…なあアレクセイ。……さっきからずっと思っていたんだが………なんでそいつの目隠しを外しているんだ……!」
リストはビシィッと、視界がオープンになっているトウェインに指を差した。
透き通る様な鋭いスカイブルーの瞳が、リストを映した。