亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
「………人を指差すのは良くないぞ」
「お前黙ってろよ!」
捕虜から極普通で冷静な指摘をされたが、ここは無視。
それに対し、アレクセイはやんわりと答えた。
「………まあ、よく考えたら必要無いかと思いまして。害は無いと判断しました。それに昨日の事もありますから」
あの敵には厳しい老騎士は何処へやら。今やただの人の良いお爺さんだ。まるで執事だ。………元から半分執事だが。
「……良いんじゃねぇの?お嬢さんの別嬪なお顔が拝めて俺は機嫌良いよ?………なぁキーツ」
ビクゥっと、いきなり振られたキーツは思わず身体を震わせた。
「…………え……あ…」
何と答えていいのか分からずうろたえるキーツ。
彼女の方に目を向けると…………バチッと視線が重なった。
(…………うっ……)
……トウェインは無遠慮に、じっ…とキーツを見て…否、睨んでくる。
………キーツの脳裏に、嫌でも過ぎ去りし過去の幻影が浮かび上がってくる。
注がれるあの澄んだ青い瞳は、やはり彼女と………全く同じだ。
………バクバクと心臓が高鳴る。
………実は、初恋で……………恋い焦がれていた彼女と………同じ………。
………数年経った今もその気持ちは変わらず……自分は引き摺っている。
「お前黙ってろよ!」
捕虜から極普通で冷静な指摘をされたが、ここは無視。
それに対し、アレクセイはやんわりと答えた。
「………まあ、よく考えたら必要無いかと思いまして。害は無いと判断しました。それに昨日の事もありますから」
あの敵には厳しい老騎士は何処へやら。今やただの人の良いお爺さんだ。まるで執事だ。………元から半分執事だが。
「……良いんじゃねぇの?お嬢さんの別嬪なお顔が拝めて俺は機嫌良いよ?………なぁキーツ」
ビクゥっと、いきなり振られたキーツは思わず身体を震わせた。
「…………え……あ…」
何と答えていいのか分からずうろたえるキーツ。
彼女の方に目を向けると…………バチッと視線が重なった。
(…………うっ……)
……トウェインは無遠慮に、じっ…とキーツを見て…否、睨んでくる。
………キーツの脳裏に、嫌でも過ぎ去りし過去の幻影が浮かび上がってくる。
注がれるあの澄んだ青い瞳は、やはり彼女と………全く同じだ。
………バクバクと心臓が高鳴る。
………実は、初恋で……………恋い焦がれていた彼女と………同じ………。
………数年経った今もその気持ちは変わらず……自分は引き摺っている。