亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
そんなものを出されれば一溜まりも無いだろう。

「………記録では、その召喚獣で決着がついたらしい。なんでも、疫病を招く召喚獣だったらしくてな………召喚したのはデイファレト王。これは自殺行為だった。……そのせいで、三国の王は三人共死去。後を継いだ者達は、和平したらしい。…………まぁ…論争では……疫病を招かせたのは実はその後継者達だったとかなんだとか、謀略っぽいミステリーな話が出てるがな」

オーウェンはだらしなく、背も垂れにだらりと寄り掛かった。リストは熱心に聞きながらメモをとっていた。

「………召喚術が使えるなど……有り得ない話ですが………確かに奴なら出来そうですな。…………あの男………生い立ちなどの過去が一切不明なのです。………クライブ=フロイアというのは……多分偽名なのでしょう。………調べてみる必要がありますな。………何か知りませんか?」

アレクセイは不意に、背後からトウェインに尋ねた。
トウェインは首を傾げたまま、少しの間を空けて口を開いた。



「…………大した情報にならないかもしれないが……」


………ふと、トウェインは思い出したのだ。




まだアレスの使者の兵士になったばかりの頃だ。
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