亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
苛立ちを露わにするリストの批判は止まらない。
オーウェンとキーツは、いつの間にか漂う気まずい空気に苦い顔を浮かべていた。
………トウェインはただじっと無言で聞いていたが………凛としたその顔が突如、不敵な笑みを浮かべた。
リストの眉間の皺が更に深くなった。
「………何がおかしい…!」
「………失礼。……………いや、ただ……………」
意味深な笑みが、真直ぐリストに向いた。
軽くあしらうかの様な、意地の悪い視線。
「……………随分と、異端である私の部下が嫌いな様だが…………………………………そう言うお前も異質ではないのか?」
……瞬間、リストの顔はさっと青ざめ、強張った。
この時、なんだか立場が逆転した様な気がした。
「………イブから報告は受けていた。……………小僧………貴様…………半分はフェーラである…らしいではないか」
「―――」
……わなわなと震える唇。トウェインは構わず続けた。
「…………不完全な異端である貴様が……過去、どの様な迫害をあったかなど知らんがな…………………だからと言って、その血の根源を忌み嫌うのは良くない。…………………迫害することで、そんなに自己満足したいのか…」