遠距離恋愛
夜も更け、時間は23時になろうとしていた。


当初、宿泊の予定だったが、マミの体調が悪くなった為、泊まりは無しになった。


車の中であたしは終始無言だった。

皆の話しに、のること無く、たまに相槌をうつくらい。

ケータは、このあたしの無反応さに気がついていただろう。

いくらあたしが、怒りを他の皆にばれない様にしたところで、ケータがあたしの空気を読みとる事はわかる。


だって、ケータに対して苛立っているんだから。


頭の中では、ずっとケータに対して罵倒を浴びせていた。


何が一年よ。

何がアメリカで変わるよ。

あたしと離れる事に少しも迷いは無いんだ。


むしろ寂しさも無いんだ。

少しでも寂しいなら、絶対先延ばししないのに。


なんでケータは、あたしと付き合ったの?

夢を追いたいなら、あたしはいらないはず。


どうして…

付き合ったの…

あたし。
< 97 / 200 >

この作品をシェア

pagetop