ヘタレ王子とヤンキー姫
話はいつの間にか、春樹の事になっていた。

「春くんには人に話すような過去なんてないわよね?」

理名もいつもの口調に戻っていた。

「ないよ。僕は平凡に生きてきたから。」

「そうだよね。春樹に武勇伝があるわけないか。」

恵美が茶化す。

「春樹の武勇伝は未だに母乳を飲んでることだったりして。」
「ありえる〜。」

「あり得ないから。」

春樹の抗議に、さらに調子に乗った二人は、春木を茶化し続ける。

悪気のないその行為が、だんだんと春樹の中にあった、くらい過去を引きずり出す。

だんだんと曇っていく、春樹の表情を、樺音は見逃さなかった。

「ちょっとトイレ。」

そういって春樹は席をたった。

春樹が席をたっても、まだ好き勝手言っている二人に樺音は怒った。

「いい加減にしろ!からかうにしたって限度があるだろ。」

そんな樺音の一言に二人は黙り混んだ。
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