ヘタレ王子とヤンキー姫
春樹はもう限界だった。

殴りはしないけど、顔のギリギリのラインを狙って攻撃してくる樺音は、とても怖かった。

とうとう我慢できなくなり、春樹は、助けを呼んでいた。

再び樺音の腕が延びてきて、閉じた目を開くと、樺音の腕のなかにいた。

「ちゃんとできるじゃねぇか」
「えっ?」

「ごめんな。怖い思いさせて。けど、俺バカだから、こんな方法しか思い付かなかった。お前には素直でいてほしいんだ。迷惑だとか、心配かけたくないなんて思うな。お前がいじめられたら、いじめたやつに百倍返し、喰らわせてやるから。お前が助けを呼べば、どこにいても、何をしてても、必ず助けにいってやる。」

そういう樺音は、笑っていた。

「樺音だけじゃねぇぞ。」

気付くと、恵みや颯太もいた。

「うちらだって、駆けつけるし、百倍返しもするよ。」

そういって、二人も笑っていた。

「お前にはもう、こんなに仲間がいるんだよ。」

「うん。」

「いいお友だちができたわね」

「うん、ママ。」

そのあとは、何故か飲み会が始まり、みんなでお酒を飲んだ。

最初はジュースだけだった春樹も、いつの間にか理名にお酒とすり替えられていて、気づけば誰よりも早く、潰れていた。
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